患者さんはウソをついたりする?



患者は、なぜウソをつくのでしょうか?こちらでは、よくあるウソとその理由、そして患者の気持ちになった対策をまとめました。

患者の気持ちをくみとったコミュニケーションを

コミュニケーション術「患者さんはウソをつく事もある」

看護師の方なら、多少なりとも患者さんにウソをつかれた経験があるのではないでしょうか。患者の気持ちを推し量るのは、中々難しいものです。

あるデータでは男性ではおよそ2割、女性ではおよそ3割の人が医療機関でウソをついた事があるという結果が出ています。また、年代でみるとウソをつくのは30~50代が特に多いようですね。

特に多いウソは以下の通りだといいます。

男性 女性
  • 本当の症状よりも軽く、または重いと言う
  • たばこは吸っていないという
  • 本当の体重よりも軽く言う
  • 食事内容について虚偽の申告をする

では、患者さんはなぜこんなウソをつくのでしょうか。
患者の気持ちを考えてみましょう。

患者の話す内容 想定される患者の気持ち
  • 本当の症状より軽く申告
  • 早く退院して仕事がしたい
  • 治ったと伝えて、医者や看護師を喜ばせたい
  • 本当の症状よりも重く申告
  • 保険適用にしたい
  • 何らかの補助の対象にしたい
  • たばこ、飲酒の事実を隠す
  • 薬を指示通り飲んでいない
  • 食事内容に虚偽がある(生活習慣病の場合)
  • 怒られたりするのがイヤ
  • 本当の体重より軽く申告
  • 本当の体重を伝えるのは恥ずかしい

患者さんがウソをつく事によって、患者さんにとって好ましくない状況になるのが多いのはご存じの通りですよね。だから、ウソをついているとわかった時にどう対処するかも大切です。または、ウソをつかないようにできれば一番良いのですが…。

ウソに気づいた時どうする?

患者さんがウソをついた時、なぜ、そんなウソをつくのかという患者さんの気持ちやその気持ちの背景について考えてみると、どう対処すればいいのか見えてくるかもしれませんね。

「怒られるのが怖い」と思い、ウソをつく患者さんに対して、激しく怒ってしまうのは逆効果かもしれません。ただ、そのウソが患者さんの体、命に関わるのであれば嫌がってもビシッと指摘してあげなければなりませんよね。そのあたりの加減が難しいとは思いますが、患者さんの気持ちを考えてみると、その答えは見えてくる気がしませんか?